2024年11月11日 為替相場レポート

◆ 2024年11月11日 為替相場レポート

ドル円は151円台前半で伸び悩み、今週は米CPIが最大の焦点に

こんにちは。
本日の為替ブログでは、先週末11月8日(金)のマーケット振り返りと、11月11日(月)から始まる週の見通しをお届けします。

先週末の為替市場は、米国の金利動向と翌週の重要指標を控え、全体的に動意に欠ける展開となりました。ドル円は151円台前半で方向感を欠き、主要通貨全体でも様子見ムードが広がっています。

市場参加者が最も注目しているのは、今週13日(水)に発表される米10月消費者物価指数(CPI)です。インフレ鈍化が再確認されれば12月利下げ観測が強まりドル安要因に、逆にインフレ粘着が示されれば利下げ先送り観測でドル高要因になる可能性があり、為替相場は大きく変動しやすい状況となっています。


◆ 11/8(金)のマーケット振り返り(全体)

11月8日(金)の外国為替市場では、ドル円は 151.20~151.55円前後のレンジで推移。上値を試す場面があったものの、151.60円付近で上値が重く、NY時間にかけて伸び悩む流れとなりました。

背景としては、

  • 米長期金利が上昇一服

  • CPI前のポジション調整

  • 為替介入への警戒感

が挙げられます。特に151円台半ば~後半は、政府・日銀による介入警戒ゾーンとして市場に認識されています。

ユーロドルは 1.0780~1.0830ドルで底堅く推移。ドル安基調が下支え要因となりました。

クロス円では、豪ドル円・NZドル円が底堅く、ポンド円は欧経済指標の弱さからやや軟調に推移しました。


◆ 主要10通貨ペアの動き(11/8時点レンジベース)

● USD/JPY(ドル円)

151.20~151.55円で推移。
CPI控え様子見が強く、方向感は限定的。
今週は151円台半ばを明確に上抜けできるかが焦点。

見通し:

  • CPIが弱ければ150円台後半へ調整の可能性

  • CPIが強ければ152円台を試す可能性


● EUR/USD(ユーロドル)

1.0780~1.0830ドルで推移。
ドルの伸び悩みがユーロを支え、1.08台を維持。

見通し:

  • ECB関係者の発言次第で上下に振れやすい

  • 1.0850ドルを超えれば上昇基調強まる可能性


● EUR/JPY(ユーロ円)

163.40~164.10円で推移。
ユーロドル上昇の影響で底堅い動き。

見通し:

  • 164円台維持なら再度164.50円台を試す展開も

  • ドル円失速なら163円割れ余地あり


● GBP/JPY(ポンド円)

189.10~190.00円で推移。
英国の経済指標が弱く、上値は重い展開。

見通し:

  • 英指標が改善しないと190円台定着は難しい

  • 189円割れで下押しが強まるリスク


● AUD/JPY(豪ドル円)

98.70~99.45円で推移。
資源価格の持ち直しが支援。底堅い動き。

見通し:

  • 99.50円突破なら100円台トライの可能性

  • 豪雇用統計が弱ければ98円台前半へ調整


● NZD/JPY(NZドル円)

90.40~91.00円で推移。
NZ指標が堅調で買い優勢。

見通し:

  • 91円突破なら上昇継続へ

  • 90円割れなら勢い後退


● CAD/JPY(カナダドル円)

109.90~110.60円で推移。
原油価格の反発が支えとなり底堅さ継続。

見通し:

  • 110.80円超えなら111円台視野

  • 原油反落で売り圧力に注意


● CHF/JPY(スイスフラン円)

167.20~167.85円で推移。
安全資産需要が下支え。

見通し:

  • 上値168円台が重くなりやすい展開

  • リスク回避なら168円台回復も


● USD/CHF(ドルスイス)

0.9020~0.9075フランで推移。
ドルの上昇が鈍り、膠着状態。

見通し:

  • 0.91台を突破できればドル高加速

  • 0.90割れはドル安トレンドのシグナルに


● USD/CAD(ドルカナダ)

1.3640~1.3690カナダドルで推移。
原油動向に連動し方向感薄い。

見通し:

  • 原油高なら1.36割れも

  • 原油反落なら1.37台再浮上へ


◆ 今週の注目材料(11/11週)

今週は米CPIを中心に、為替は大きく動く可能性があります。

日付 注目イベント
11/11 米債券市場休場(ベテランズデー)薄商いに注意
11/12 英雇用統計
11/13 米CPI(最大の注目)
11/14 米PPI、パウエルFRB議長発言
11/15 ミシガン大学消費者信頼感指数

◆ 総括

今週は米CPIが相場全体の方向性を決定する週となりそうです。

  • CPI弱→ドル安・円高(ドル円150円台後半の可能性)

  • CPI強→ドル高・円安(152円台トライ)

本日は米債券市場が休場のため、薄商いでの値動きに注意が必要です。
トレンドは週後半に向かって強まりやすい展開となるでしょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました