【2025年6月27日 為替市場レポート】 ドル反落・ユーロ・リスク通貨上昇・円・フランは膠着 政策イベント控え心理的調整の一日

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【2025年6月27日 為替市場レポート】

ドル反落・ユーロ・リスク通貨上昇・円・フランは膠着 政策イベント控え心理的調整の一日


1. 市況総括:イベント控え薄商いの中、流れを探る相場展開

  1. 米独立記念日週末の薄商い

    • 6月30日が米国独立記念日の前週(金曜でも取引時間が短くなる)ため、薄商いの中で動意が出にくい展開が続きました。

  2. ドル再調整の動き

    • 前日にトランプ氏によるFed批判を受けて急落したドルを、2日続伸で調整。USD指数は0.2〜0.3%の上昇

  3. リスク通貨の反発

    • ユーロ、豪ドル、NZドル、メキシコペソなどがドルに対して堅調。理由はFedへの介入リスクが和らいだとの解釈が一因でした。

  4. 円とスイスフランの狭い動き

    • 地政学リスクは鎮静化した状況で、円・フランともに小動き。USD/JPYは144.8〜145.4円、CHF/JPYは179.5〜180.3円で小動きとなりました。


2. 主要10通貨ペアの動向

2.1 USD/JPY(ドル/円)

  • 水準:144.80〜145.40円

  • 背景:ドル再調整の流れで145円台に小反発。Fed介入懸念の後退も支えに。

  • 展望144.50〜146.00円の固いレンジ。週明けの米雇用統計発表を見据えた膠着展開。

2.2 EUR/USD(ユーロ/ドル)

  • 水準:1.175〜1.180

  • 背景:ドル調整でユーロが上昇、ECBによる利下げ見通しが後退。

  • 展望1.170〜1.185レンジでの推移が想定される。1.185突破なら1.19へ。

2.3 EUR/JPY(ユーロ/円)

  • 水準:171.0〜172.5円

  • 背景:ドル円の反発にユーロ高が加わり高値圏を維持。

  • 展望170〜173円レンジが中心。週後半の政治・地政学イベントが転換点に。

2.4 AUD/JPY(豪ドル/円)

  • 水準:95.5〜96.5円

  • 背景:リスクオンの動きに支えられるも、薄商いで押し目買い中心。

  • 展望94〜97円レンジ。中国経済指標や米指標発表に敏感。

2.5 NZD/JPY(NZドル/円)

  • 水準:87.5〜88.5円

  • 背景:豪ドル同様、リスク通貨として堅調。政策材料は控えめ。

  • 展望87〜89円レンジ基調。米雇用動向で上下しやすい。

2.6 CAD/JPY(カナダドル/円)

  • 水準:105.0〜106.0円

  • 背景:原油価格に連動しつつドル調整で底堅い。

  • 展望104〜107円レンジ。原油価格とBOC発言に着目。

2.7 CHF/JPY(スイスフラン/円)

  • 水準:179.5〜180.3円

  • 背景:地政学リスクの低下で反落圧力も、年末金利政策待ち。

  • 展望179〜181円レンジ内推移。突発的な市場動揺があれば再上昇も。

2.8 GBP/USD(ポンド/ドル)

  • 水準:1.372〜1.380

  • 背景:リスク通貨としてドル調整の恩恵を受ける。

  • 展望1.37〜1.39レンジ。BOE政策期待と英政治不確実性に左右。

2.9 GBP/JPY(ポンド/円)

  • 水準:197〜199円

  • 背景:ポンド高と円安の相乗効果。ポンドドル上昇が主因。

  • 展望195〜200円レンジ。心理的節目200円を試す場面も。

2.10 USD/CAD(ドル/カナダドル)

  • 水準:1.361〜1.370

  • 背景:ドル調整とカナダドルの堅調度が競合。

  • 展望1.35〜1.38レンジ。原油・米雇用統計で動意。


3. 市場背景と心理フロー

  • Fedへの不干渉圧力の緩和で政治リスクが一時後退。

  • 米雇用統計を週明けに控えた様子見姿勢

  • ECB・BOEなどの利下げ観測の後退でユーロ・ポンド堅調

  • 原油の戻りなし、加ドルも安定

  • 中東・地政学リスク沈静化による円・フランの落ち着き


4. テクニカル・戦略展望

  • USD/JPY:144.50/145.00/146.00円のレンジを意識。割れたら143円台まで連動の可能性。

  • EUR/USD:1.170~1.185のレンジ部分突破で1.19トライ。

  • AUD/JPY, NZD/JPY:95円・88円が攻防ライン。原油・中国指標で変動。

  • CHF/JPY:180円超えの維持が一時的トレンド継続の兆し。


5. 今後の注目イベント

  1. 6/30米雇用統計:ドル反応の核心。

  2. ECB・BOE関係者スピーチ:利下げ観測の強弱確認。

  3. 原油価格の方向転換:商品通貨に影響。

  4. 夏の薄商いリスク:誤動作に要警戒。


🔍 まとめ

  • ドルが調整を見せつつ、夏相場らしいレンジ相場に。

  • ユーロ・ポンド・豪NZ加などリスク通貨が相応に反発

  • 円・フランは地政学リスク沈静化で小動き

  • 政策イベントと米雇用統計が次週の相場方向を左右

  • 短中期ではレンジ志向、イベント毎のボラティリティを狙う展開が賢明

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